親愛なるあなたへ
この度、高校時代の友人の結婚式に行ってきました。
高校時代となると色んな人間が集まるもの。
大学ではある程度方向性が決まるけど、高校の同窓は色んな人が集まります。
我が友人である新郎は消防士で、そのお相手は国税局の方。
全く謎的なこの組み合わせはきっと理屈を超えた運命と呼ぶべきものでしょう。
そして、集まった友人はサラリーマンの人もいれば独立開業している人もいて本当に面白い。
待合室で新婦様側の同僚の方に捜査課、いわゆるマルサの方がおられたので、「独立を目指しておりますがクリーンな経営を致しますゆえ、なにとぞお手柔らかに」とシッカリ媚を売ってまいりました。
その人種のるつぼの中に、日銀の友達がいます。
今は日銀やめて会社を格付けするアナリストとかいう僕には決して縁のないような難しい仕事をしていました。
彼は本当に優秀で、東大を出ていわゆるエリートと言われる道を歩んでこられた。
最初は思い出話に花を咲かせていたのですけど、そのうち経済やお金の話に。
他の友達はお金の話になったとたんにシャットアウトしてしまいましたけど、彼との時間はものすごく楽しかったですね。
年収百万台の無一文失業出身者が東大出の日銀エリートとお金の話で盛り上がる図はなかなかないですよ。
言い方悪いですけど、他の友人は僕より全然お金持ってるのに彼に嫉妬してしまうのですね。
でも、今はお金がなくてもお金に対する劣等感が払拭できた人間には、日銀の人だって気持ちよく話をしてくれます。
彼は年収数千万なのでもちろんお金持ちなのですけど、色んな話を聞いてるうちに「彼は分かってるなぁ」と深く思いました。
上手く伝えられないのですけど、お金と幸せをきちんと切り離して考えられてる、というか、それを悟ったというのがすごく伝わってきました。
お金のその先を知っている、という感じ。
彼も彼で不思議なことを言っていて、酔った勢いで記事に書いているお金についてや普段考えていることをベラベラしゃべると「日銀総裁みたいなこと言うね」と面白がっていました。
日銀総裁がどんな人か知りませんけど、ともかく彼との話が本当に有意義であった。
男は社会に出ると稼ぎの具合を気にする生き物。
でも、お金について一生懸命研究すると異世界の同窓と肩を並べられる。
そういう不思議な心地よさが味わえる体験をもっと多くの人に知ってほしい。
お金について記事にいっぱい書くのは、そういうことでもあります。
by You