親愛なるあなたへ
「苦痛と快楽は美しさの背中合わせである」
最近そんな感じの記事を読みました。
楽しいとき、気持ちのいいときの人間の顔はとても魅力的ですが、反対に苦痛の顔にも限りない美しさがあるという。
女性が出産のときに見せる顔というのは、とてつもない苦痛と格闘していますが、あれを男陣に聞くと「魅力的だ」という声が少なくないのです。
私も分かるような気がします。
完全にフェチの領域だと言われればそれまでなのですが。
「キューピッドの矢」というのがある。
人を好きになったときにキュンとなる表現ですが、ハート、つまり心臓に矢がダイレクトに刺さっています。
どうして矢が刺さるのでしょう。
もし人を好きなるという「快楽」の表現方法ならいくらでもあるに違いありません。
でも矢が刺さっている。
痛々しいことこの上ない。
こういうことを考えると、きっと苦痛が快楽の一表現なのかもしれないと思い至るのです。
お釈迦様はこの世は苦に満ちていると説きました。
これを苦諦と言います。
私たちはその生を一生懸命生きている。
あの世に帰ったとき、ものすごい苦しみの渦中でもそのとき自分は美しく輝いているのだと客観的に分かるのが楽しみになれば、怖いことなど何にもないのです。
きっとそういうことなのだと思います。
by You