誰に教えるか。

親愛なるあなたへ

ビジネスの市場調査同じく、ものを教えるときも「誰に教えるか」というターゲットを決めることは非常に大切だと思います。

分かりやすく教えればそれでいいのだろう、と思うかもしれませんけれども、教える世界にも「マーケティング」という厳然たる事実が存在する。

知りたい、知りたくない、の欲求も人それぞれ。

私が「欲を大切にしよう」とひたすら書いてきたのは、私を含め、いわゆる「普通の人」がどうやったら人生を楽しく、自分らしく生きられるか、ということを考えてきた結果です。

最初から精神が非常に成熟しており、魂的にグレードが高い方はそういったことは必要ありませんから先人の哲学を踏襲されるのが素晴らしい。

予備校で教えているときも、私は学生時代「分からない人」のグループでしたから、基本的に教えたいなと思っているのは「基本も分からない生徒さん」です。

東大・京大受けるくらいの人は、難しい問題をサラサラ解ける優秀な先生方やその系統の情報に詳しい先生方におまかせしようと思っています。

もちろん東大・京大レベルの生徒さんを教えることもあるのですが、どうも自分の中ではしっくりこない。

極論、分からない人が全員分かって、受験全体をラクに底上げできる方法論やアイディアを考えられれば、と思っています。

自分だけではなく実は教えられる側もそういったスタンスを嗅ぎ分けますから、どこかの階層に集中しないと教える世界での「八方美人」になってしまうわけです。

中には、人間関係で言うところの「聖人君主」みたいに全てを網羅できる素晴らしい先生もいらっしゃるとは思いますが、基本誰に教えるかというのを考えるのはとても重要なことなんですね。

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