「アベノマスク」について。

親愛なるあなたへ

安倍首相が数百億円をかけて実行したマスクの配布についてですが、手際の悪さや不備、そして結果としてマスク供給が飽和状態に達している今では「血税の無駄遣い」という意見が大多数を占めるのですが、私は一概にそうは言えないと思うのですね。

もちろん結果論としてはそうですが、誰もマスクがこんなに早く飽和状態に達するとは思っていなかった。

だからこそ色んなお店や企業がこぞって「参戦」した直後に値下げ合戦が始まり「赤字を覚悟」することに。

一国の首相がそこまで見抜けなかったのか、と言われればそれまでなのかもしれませんが、それでも「リスクヘッジ」という面ではたとえ血税の無駄であったとしても非常に意義はあったと思います。

「国民の命への保険」である、と。

パンデミックなど、このような非常事態のときにはその先に何が起こるか分からない。

非常時は、そのときのできる限りの「予防策」を実施することが正攻法であろうと思います。

税金は後で集めればそれでいい。

国民が負担することになろうが、それは後で考え解決できることだからそれでいい。

非常事態の対応は「非常」なのですからそれまでの思考パターンではいけないわけです。

配布しなかったらしなかったで、我々日本人のことですから、万が一コロナの猛威が収まらなかったときにこれをネタにして首相を責めることでしょう。

官房長官の「東京などにマスクが届き始めてから品薄状態が回復した」というご意見はちょっと違うと思うのですが(それは単純に輸入品やメーカー産の供給力と時期が一致したわけであって)、さらにもちろん諸々の不備から全体の2割程度しかいまだ届いていないこともにも問題は大ありだとは思いますけれども、それでも使わなかったマスクを各自治体が寄付という形で回収し再利用するなど、リスクヘッジ以外にも活路を見出され一概に切り捨てるべき仕事ではないと思っているのです。

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