理系教科の受験。

親愛なるあなたへ

「何故?」と物事を問うのは人生において非常に重要で、物事の本質を見極めるためには避けて通れない作業であります。

しかし職業柄、予備校で化学を教えていますと「1年で受験に勝つための実力をつけさせてください!」という求めにお応えするために、「何故?」という生徒さんからの問いをあえて排除することがあります。

理系教科あるあるで、「何でか分からないけれどもとりあえずこうやると解けるんだよな」というのをしばらく繰り返してから「なるほど!実はそういう意味だったのか!」と、後で納得してより難題が解けるようになる、というもの。

その方が圧倒的に効率がいい。

最初から「何故?何故?」と突き詰めるのも大切なのですけれども、時間制限つきの目的意識があるならばこの方法は「大あり」であると。

特に化学は高校では説明できない現象が山のようにあるので、そこを突き詰めようとすると迷宮入りすることになってしまいます。

筆者自身が「最初から何故?」タイプの人間だったので、もちろん受験はボロボロだったのでその失敗談も込みで生徒さんにお伝えしているわけですが、実は受験の世界だけでなくて、私たち社会人の成功哲学や、あるいは人生そのものにも使える手段であるというのは、いろんな哲学書に書いてあるのですが、受験生のみなさん同様、我々もなかなか受け入れられない。

「何故?」というのをとりあえず廃止して、人生の指針になる知識を得たらとりあえずやってみる。

すると、その時は分からなかったけれども、何度か実行しているうちに「なるほど!実はそういう意味だったのか!」と後で納得して、さらなる難題が解けるようになる。

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