知識欲の正体。

親愛なるあなたへ

先日書きました、大阪は東住吉区にある「大阪市立自然史博物館」で開催されているアインシュタイン展に行ってまいりました。

こちらは大画面でのゲームなどお子様が体感できる様々なアトラクションが用意され、アインシュタインをより身近に感じられるような工夫がなされておりましたね。

しかしながら中身は非常に専門的。

光電効果ブラウン運動相対性理論の歴史や実際に使われる難解な数式も登場するなど、非常に濃い内容。

最後出口でどこかのご家庭のお父さんが小さな娘さんに「楽しかった?」と聞くと、娘さんは何も答えずそのまま出ていきました(笑)

色んなアトラクションがあったとはいえ、子供にはやはり難しすぎるというか、興味を引くものではないのは仕方ありませんね・・

しかし、ある程度大人になれば色んな情報の積み重ねで「なるほど」と思うもの。

たとえ科学に興味がなかったとしても、当時の日本における「アインシュタイン・フィーバー」ではないですが、アインシュタイン自身も語っている「物理学に興味のない大半の人に、相対性理論だけが受け入れられるのは理解しがたい」という謎現象は、おそらく彼自身の魅力そのものに引き付けられる我々の「知識欲」なのだと思います。

人には物を知りたい、という生まれながらの欲が存在する。

中には物を知ることで自分の優越性を高める(現代語で言うと「マウントをとる」というのでしょうか)、という目的の人もなきにしもあらずですけれども、個人的な体感として、「物を知りたい」というのは、その知識を誰か後世に教えたい、伝えたい、役に立てたいという思いなのだと改めて確信しました。

私が予備校講師をしているバイアスを多少おおく見積もったとしても、それは確かなことであると思うのですね。

by You