新たなる一歩。

親愛なるあなたへ

本日、近くの氏神さまの幣殿・拝殿竣工式に行ってきました。

お天気に恵まれ、式典の間は木々の間を鳥がさえずり、天からも目いっぱいの祝福を。

祝詞(のりと)があげられ、独特の文体・言葉があり全ての意味は分かりませんでしたけれども、それでも阪神・淡路大震災を経て四半世紀、人々の協力とあらゆるものを乗り越えた魂の報告を神殿に捧げる、厳粛なものであったと思います。

「御低頭ください」とお声がかかり、祝詞の間は何分くらいだったでしょう、結構な時間だったと思われるのですが、それでも首の疲れは感じずひたすらに独特の抑揚をもった美しい言霊が満ちる一時となりました。

今回神主を務められましたのは先代宮司さまの「息子さま」でして、式典の最後のご挨拶で色々な「これまで」をお話されていました。

先代の宮司さまは昨年10月にお亡くなりになられたとのこと、その人生の全てを震災の復興に充てられたと聞きます。

神社最後の復興となる幣殿・拝殿の着工を見届けお亡くなりになられたそうです。

全くできていない状態ではなく、「基礎」の部分が完成されてからお亡くなりになられた、と。

現・宮司である息子さまは「父はこの完成した式典に出席したかったであろうと思うのですけれども、それでも基礎が完成されてから亡くなったこと、新しい令和の時代、『この上にあなたたちの時代を築いていってください』と言われたような気がします」というお言葉に万感の思いがいたしました。

ずっとこちらの神社と一緒にいたような、そんな不思議な感覚をもって宮司さまのそのお言葉が水のようにスーッと体に染み渡るように。

本来の氏子でもなく、外からポッと入ってきて1年間お世話になるという非常に短いお付き合いの小生でありますけれども、それでも広い広い神様の御心・地域の皆様の御心、神社という全ての人を受け入れる大らかさにあやかり今回の式典に快く迎え入れてくださったこと、心から感謝いたしております。

今回の竣工式にて「運命の歯車」がまたカチっと一つ音を立てて動き始めたような気がしました。

お正月と立春と誕生日と、1年の中で運命が転換するターニングポイントがいくつかありますが、それと同じ感覚を得た特別な一日でありました。

未曾有の災害の全てを乗り越えられてきた貴社と、こちらの地域のこれからの発展とご多幸を、心よりお祈り申し上げております。

本当にありがとうございます。

by You