芸術の「園」。

親愛なるあなたへ

西宮には古くから「西宮七園」と呼ばれる高級住宅街があります。

甲子園・甲風園・甲東園・甲陽園・苦楽園・香櫨園・昭和園の七つです。

「甲」の字が多いですが、その由来は甲子園が十二支・十干のスタートの組み合わせ「甲子(きのえね)の年にできたから」、それ以外は六甲山系大阪側の一番端にある「甲山(かぶとやま)」からなのだそうです(甲山は高い山ではありませんが、頂上が平らになっている特徴的な形をしていて誰もが一目で分かる美しい山です。私もマンションから毎日拝んでおります)。

まずは近隣にある西宮北口駅北西部「甲風園」と「昭和園(現在は北昭和町南昭和町)」を散策。

大きな美しい邸宅が並んでいますね。

そして、今日はちょっと足を延ばして宝塚方面二つ先の駅にある「甲東園」へ行ってきました。

甲東園地区は「上甲東園」という高台に特に大きな邸宅が集結しており、自転車で来たのが間違いだったと後悔したのですが、種々の趣溢れる素晴らしい邸宅を拝見し大満足でした。

そのときに思ったのが、人間はどうしても「経済力」という側面から見てしまう傾向があるけれど、個人的にクリエイター的なライフスタイルを送っているせいか、もう一つ「芸術性」という観点から見ている、ということがあるのですね。

もちろん一経営者ですからその方の経済的背景を想像はするのですけれども、それと同時並行に単純に家が「美しいかどうか」。

私の親戚も洋裁の仕事をしている関係で、豪邸だけでなく高級料理や高級ホテル、街並み、高価な芸術品などの話が出た時(親戚はそういう関係の付き合いが多いようで)は、やはり経済がどうのではなくて単純に「美しいかどうか」。

その流れを半分受け継いでいるのか、大きな邸宅を見たときに「デカい」と同時に「美しい」「あら素敵」という言葉が男子ながらに口をついて出るという、お姉系にはなれないのですが片足突っ込んでも良いかなとそういう気分になる瞬間でもあります。

「大きな家を欲しいとは思わない」価値観も根底にあると思うのですけれども、それでも風水的に敏感な側面から「よりハイソなところに住みたい」という欲望はあるためその辺りの感情を他の人々と平均化できた、とした上で、芸術的観点から見ることが世間の競争から抜け出す一つの方法論であると思うのですね。

芸術なんかに興味はない、という個性もありますから難しいところでありますけれども、芸術のランク付けをする実際の舞台裏を詳しくは分かりませんが、「芸術の本来の意味」で言えば「完全なる個人の主観」でありますから、客観的数字で示される経済力とは違う角度で切り込める楽しさがあると、そのように思うのですね。

p.s.

明日は、西宮七園の中でも特に高級邸宅が多いとされる苦楽園と甲陽園甲陽園は時間的に厳しいかもしれませんが)、そしてそれと隣接する日本最高峰の高級住宅街、芦屋市六麓荘町に行ってきたいと思います。

p.s.2

人間はあまりにかけ離れていると嫉妬をしないという心の仕組みになっていますから、「経済的に見て」違和感や焦燥感、悔しい気持ちなどが出てきたときは「自分が届く可能性がある」ので、その感情を否定せずに是非挑戦してみようではありませんか。

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