表立つことで裏側を消す。

親愛なるあなたへ

「お金への執着」。

豊かさを手に入れ、かつ幸せになるために「手放す対象」です。

お金持ちでなくても、そこそこ経済的に恵まれつつも幸せになれないのは「お金への執着」が一つの要素であると思います。

先日ご紹介しましたスパイト行動と経済学についての記事に書かれていたことなのですが、「日本はお金についてオープンに語ることを嫌う風潮がある」と。

そして「お金がないと幸福ではないと考える傾向が強いからこそ、お金を持っている人を妬み、足を引っ張っている可能性が高い」と。

それらの関係性を要約すれば「日本における自由度の低さ」なのですが、詳細については先の記事をご参照いただきまして。(さらにその記事の著者である加谷珪一さんの『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』も。小生も早速Amazonさんで購入しました)

今回は、それでは「どうしたらお金への執着が消えるのか」という私なりの見解を書いてみたいと思います。

人間は不思議なもので「隠すと気になる」という性質があります。

他人の秘密を知りたいという世俗の欲求から、宇宙の法則を解き明かしたいという高邁な理想まで、全ては「隠されているものを明らかにしたい」という結論に行き着きます。

知的好奇心とも言えますね。

性的な部分もそうで、直接的なセクシャルな話でなくとも例えば恋愛においても「隠れた方が盛り上がる」。

これは同意していただけるのではないでしょうか(笑)

お金についてもまったく同じことが言えると思うのですね。

要は、お金の話をしないからお金が気になる。

お金の話をみんなで隠すから、何かそれがとてつもない価値を持っているように感じる。

幸福度のパラメーターのように感じる。

ところが、ひとたび明らかになってしまえば熱狂は収まり、ほとぼりも冷める。

先の他人の秘密、宇宙の法則、セクシャルな内容に関してもそうです。

明らかになってしまったものには人間はそれ以上の興味を示しにくい。

なので、お金への執着を消すもっとも手っ取り早い方法は「お金についてオープンに話をすること」だと思うのですね。

大阪に14年お世話になって思ったことは、大阪の人は他の地域にくらべてお金のことをとてもオープンに話します。

これは他県から見ていてもよく分かることだと思います。

そのことから他県の人は「大阪人はお金にがめつい」と思っています。

ところが実情は違う。

関東出身、そして北海道や九州など色んな地域を回ってからの大阪住まいの感性ですのでこれは「統計学的に」自信があるのですが、大阪人ほどお金に執着がない人種は日本にいないと思います。

商人の街ですから「なんぼ?」とお金の話はするし金銭感覚もシビアなのですが、それらは全て商人が求める金銭感覚、つまり「経済を回すという豊かさ意識」につながっています。

いつかも書きました「大阪人はステータス意識を排除する」という内容にもつながり、きちんとその裏付けが取れているのですね。

表立たせることでその裏側にある「よく分からない価値への期待」を消す。

「お金への執着」はあくまで「期待値」にすぎないのです。

ですからその期待値を消す、すなわちオープンに話をすることが豊かさを求めつつもお金への執着を消す具体的な方法の一つだと、そのように思います。

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