親愛なるあなたへ
旅立たれたご縁の魂。
勇壮なる魂がゆく。
一人娘さまがご結婚されて車で大分離れたところに暮らされており、その方からのご連絡で「母が先ほど亡くなったと、病院から連絡がありまして・・」
家族に迷惑をかけたくないと頑なに同居を拒否し、ヘルパーさんをつけてもらいながらのご自宅生活。
その後、恐らく病状が悪化して入院されていたのだと思います。
娘さまとは一回お会いしたことがあるくらいなので、ご本人とだけ時々電話をしていたのですが連絡がつかなくなったここ数か月、そのような状況だったのでありましょう。
しかし、連絡がつかなくても、末期の状況になっても、その勇壮なる魂の「最期まで家族に迷惑をかけない、一人でいく」という信念が目の前にありありと浮かび上がってくるようです。
なので、娘さまも「病院から連絡を受けた」のでしょう。
祖母を目の前で看取ることができた叔母に聞いてみると、病院の先生曰く「看取れるケースは本当にまれ」なのだそうです。
ただ、そうなのだとしても、私にはかの崇敬なる魂が自らが選択して一人で旅立っていかれた、そう思えてなりません。
今年の初めに「生の本質を楽しむ偉人」という題名でその方について触れされていただきました。
本当にすごい、強い方でした。
人生の最期の姿として、自身の目指す姿として、そのお手本を見せていただいたような、そんな気がしました。
人は最後は一人であの世へ還っていく。
今日、神社へその方を想いお参りに行ったとき、背丈ほどの鳥居をくぐろうとするとどこからともなくセミが飛んできて、目の前の鳥居の扁額(へんがく)にピタッととまりました。
しばらく眺めていて、そしてくぐろうかなとしたとき同時にそのセミさんも鳥居をくぐって神社の中に入っていきました。
ああ、ここでもご挨拶にきてくださったのかなと嬉しくなりました。
お通夜とお葬儀に参列できないため、ご香典用のお香を買いに横浜へ。
心よりのご冥福とご縁への感謝を込めまして。
改めまして、どうか今一度、ゆっくりとお休みになられますように・・
by You