洗濯物と自意識。

親愛なるあなたへ

洗濯物を見られたくない、という気持ちは誰にでもありますね。

特に女性はプライベートのこと、それは大変な問題でありましょう。

もちろん当然のことであるのですけれども、逆にそれを「開けっぴろげにしてみる」とどうなるか、と。

大阪で鍛えられたおかげか見栄という名の自身の自意識は低下の一途をたどり、誰に見られようが洗濯物を全開にすると。

今お世話になっているおうちは一階で、バルコニーがなく簡単な柵の目の前がすぐ道路、けれども遠慮なく物干しざおが下げれるという(笑)

それはそれは全てが開けっぴろげで。

仮住まいのこの辺りは大変な高級住宅街で、品のいいお嬢様や奥様、お子様方皆さま通られるのですが、そこにドドンと見世物が。

風紀上の問題もあるかもしれないけれど、そこに物干しざおがあるのだから。

山に登るのはそこに山があるから、ではないのですが、干せるのだったら干させていただきますよと。

南東向き、しかも軒先がなく大変な日当たりで灼熱のこの時期はよく乾く。(逆に雨の日は大変なことになりますが)

もちろんこちらも気を遣って、なるべく下着は見えないように他の洗濯物の陰に干す、そして全体のバランスを考えながら美しく干す、というのを心がけます。

さらに干してる姿も見苦しくないように、似合う浴衣と半纏を上品に着こなし(笑)ながら。

逆説的にはなりますが、「洗濯物を見られても構わない」という行動は過剰な自意識を減らす良い効果があるのではと思ったのですね。

もちろん周りへの気遣いを込めて。

恐らく昭和の頃はこんな風景が日常だったのではと思うのですが、古いオッサンが言う天然記念物の独り言、まあ期待せず一つ試してみてください。

by You