親愛なるあなたへ
僕は製薬会社にいた頃、2年半の間、毎月の部内会議でずっとプレゼンターをやってきました。
今まではなかった部門での初めてのプレゼンターだったので、段取りも要領も全く分かりません。
スライドも含め、どうやったら相手が分かってくれるだろうかと毎月一生懸命考えました。
社内パソコンのOSが入れ替えになるとき、システムの説明をしたことがありました。
僕自身がパソコンを必死に勉強しながらのプレゼンだったので、プロが教えるのとは全く違います。
でも、会議の中で「これはどうなの」「あれはどうなの」という質問が次々と出てきて「それはこれから説明します」「ああ、ごめんね」という会話がたくさんありました。
質問されるというのは、内容に興味を持ってもらっているのです。
内容を越えて、こちらに興味を持ってもらっているのです。
プレゼンターの熱に反応している、ということです。
「これはどうなっているの」「それはこれから」というやりとりは、自分よりも相手が一歩先を歩いています。
普通、プレゼンテーションは自分がみんなを率いているようなカンジがします。
その方がカッコよさそうだからです。
でも、本当に感動を与えるプレゼンテーションとは、相手が一歩先を歩いていくようなステージを作ることです。
当時の部長に、みんなの前で「これがプレゼンテーションや」と言われたのが、嬉しかった。
感動を作り出す力を、これからも磨き続けます。
by You