親愛なるあなたへ
自分が好きなものは何をしているときも楽しいものです。
結果がどうであっても楽しいのです。
負けても楽しいのです。
負けても楽しむというのが、本当の楽しみ方です。
少し前に税金の減免に行ってきました。
これだけの資料を持って筋道を立てたら納得させられるだろうと思っていましたが、断わられてしまいました。
ルールに負けたな、と思いました。
税金の勉強をしていると分かるのですが、法律というのは解釈が重要ですから大切になってくるのは見せ方です。
節税と脱税の違いがグレーだという話もある通り、法律は全ての答えを出す伝家の宝刀ではなくて、かなりの幅を持ったものなのだと分かります。
しかも、同じ対象で同じ見せ方をしても自治体によって捉え方がこれまた違ったりするのです。
僕は製薬会社時代に薬に関する法律を扱ってきたおかげで、法律は解釈次第だという世界に触れることができました。
面白い感覚だなと思いました。
僕は税金を払いたくないのではありません。
社会的な信用を得るために税金を払いたくて払いたくて仕方がないのです。
一人の人間が経済的にどのくらい自立しているのかを確認するのは納税証明書だけが唯一の証拠になるのだそうです。
ですから、社会的にはたくさんの税金を納めている人ほど自立していると認められるのです。
僕は税金をたくさん払いたいけれど今は厳しいから、ルールの中で知恵を振り絞っているのです。
生活がかかっていますがゲーム感覚なので楽しむことができます。
たとえダメでもまた一つ勉強になった、また夢に一歩近づいたと本気で思っています。
今回、僕は爽やかな負け方を味わうことができました。
スポーツで、試合に負けて悔しいけれど爽やかさが残るあの感覚です。
社会でもその感覚を味わえることに感動しました。
役所を出るときには「負けたな〜」と笑顔なのです。
生活がもっと厳しくなるのに、楽しいのです。
照りつける日差しの中、汗を拭いながら太陽にウィンクするキザなポーズをとってみたくなります。
逆境を一つのゲームだと楽しめるくらいのずぶとさと不純さを持ちましょう。
ゲームなんだと考えれば、どうやってクリアしようという意欲が湧いてきます。
不純な考え方をすると人間は強くなるのではなくて、楽しむ快感を覚えるようになるのです。
by You