親愛なるあなたへ
油の大切さを改めて学び、少し前にくどいほど連投しまくった筆者なのですが一つ余計なお世話がまたここに。
健康にいい油として魚介類などの「不飽和脂肪酸」を挙げたのですが、実は「飽和脂肪酸」でも体にいいものがあるらしい。
飽和脂肪酸といえば、「動物脂は体内で固まる」と記事で大騒ぎしていたアレである。
ところが、植物性ではナゼか反対に体にいい効果をもたらすものがあるとのこと。
それが「ココナッツオイル」。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸ですが、その中でも「中鎖飽和脂肪酸」というものに分類されます(ちなみに動物脂は「長鎖飽和脂肪酸」なのだそう)。
これが体にいい影響を及ぼす。
ココナッツオイルを頻繁に摂って炭水化物を減らすと、体が「ケトン体質」になるのでみるみる体調がよくなるとのこと。
いきなり出てきた「ケトン体質」とはいったいなんぞや。
この「ケトン」、炭水化物が分解されてできる「糖」よりも効率よくエネルギーに還元できる代物らしい。
化学や医学の知識がある方は「ケトン」と聞くと危険なイメージを思い浮かべると思います。
アセトンなどの化学溶媒やケトアシドーシスと言った病名が。
ところが、この中鎖脂肪酸を発信とする生体内反応におけるケトンは「よいエネルギー」に変わる。
これが体に非常にいいらしい。
炭水化物を山ほど食べる現代ですが、実は人間の体は炭水化物用にはできていないらしいのです。
過去の人類の食事はその70〜80%は脂質で20%がタンパク質、炭水化物はわずか数%であったといいます。
それはいつでも「飢餓」に対する対策ができるよう進化の過程で構築されたもの。
農耕が発達して炭水化物が取れるようになってもせいぜい数千年とか1万年。
その何百万年も前からずっと人類は脂質に頼った生活をしてきたのである。
炭水化物がエネルギーの中心に置き換わる遺伝子の変異までまだ少なくとも数万年はかかるらしい。
それが今は50%も60%も炭水化物に頼っている。
ですから、これまでの遺伝通りの食事に戻せばいいだけということです。
というわけで、筆者は朝昼晩とどっぷりココナッツオイル三昧。
「『常温で固まると悪い』って言ってたじゃない」
「うん、言ってたねー」
この無責任具合が私の元・科学者としての最大の魅力なのである。
p.s.
「あなたを生かす油 ダメにする油」(著:白澤卓二)
「いつものパンがあなたを殺す」(著:デイビット・パールマター、クリスティン・ロバーグ 訳:白澤卓二)
「そのサラダ油が脳と体を壊してる」(著:山嶋哲盛)
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