脚立でナンバーワン。

親愛なるあなたへ

アイディア、というと全く新しいことをするものだと思い込んでいますけれども、本当は「前にちょっと上乗せする」程度でいいのですね。

例えば日本で一番高い場所に立つとする。

日本で一番高いのは富士山の上です。

でも富士山には年間何十万人も登るわけですから一番になれない。

富士山の一番高い岩も誰かが登っているから一番にはなれない。

どうしたら一番になれるか。

一つの方法として、たとえば「脚立」を持っていけばいいわけですね。

するとその瞬間は一番になってしまう。

建物を建てると色んな許可がいるけど頑張って脚立を持ってけば一番になってしまう。

笑うかもしれませんが、人は何かを目指すとき富士山を自分で作ろうとします。

でも富士山は作れないから富士山にちょっと上乗せする。

全く新しいことをやっても受け入れてもらえないから、世の中を読み、時代を読み、人の心を読む。

私もまだまだできるわけではないのですが、これまでに何度か「中間」が上手くいく道である、と書いてきたと思います。

二つあるものを統合する。

あるものとあるもののちょうど中間を行く。

その「中間」が「ちょっと上乗せの価値」である。

全く新しい価値を世の中に発信する手ももちろんあります。

それで大成した人もいっぱいいます。

でも変化が速い現代、全く新しいことが現れないのは試されて上手くいかなかったケースなのだと考えてもいいのでしょう。

世の中には本当に頭のいい人がいて、考えて考えて、考え尽くしているのです。

それより、私も含め普通の人が考えるすごいアイディアというのは、「今あるものプラスアルファ」が一番楽じゃないかなぁと思うのですね。

by You