聞き出す技を磨く。

親愛なるあなたへ

私は今の学校教育がもはや時代遅れであることを承知しながら予備校の先生をしているツワモノなのですが、それでも教えている側として、唯一「このシステム、いいなぁ」と思うことがあります。

それは、聞く態度を学べること。

「面白くないことでも積極的に聞く態度」を養う非常にいい訓練になると思います。

何故かというと、社会に出ると人間と言うのは「積極的に真剣に聞く人」に物を教えてあげたいなぁ、と思うもの。

分かってることでも「あ、そうなんですか、なるほど」と言う人に「実はもっとこうなっててね」と教えてあげたいと思うもの。

誰にでも教えてくれるわけではない。

公平に教えてくれるわけではない。

社会はそういう風になっている。

人間の心はそういう風になっている。

だから、授業の内容というよりは、「人間の心の勉強」である。

私はいわゆる「いい子」だったのでつまらない授業も積極的に聞く態度がついてしまい、それは社会に出てすごくトクしたな、と思います。

研修でも真剣に聞いたり、会議でも真剣に聞くから色んなことを教えてもらえたり。

飛び出してからは多少、いや、かなり不遜な態度で物を聞き始めましたけれども、それでも基本的なスタンスは残っているようでありがたいなぁと。

学校だけじゃなくても、何かつまらないことを聞くときに「聞き出す技」を磨くつもりで臨むとつかめるものがあると思うんです。

by You