文学者の聖地。

親愛なるあなたへ

盛岡。

そこは文学者の聖地。

かの宮沢賢治石川啄木ゆかりの地です。

銀河鉄道の夜注文の多い料理店、雨にも負けずで知られる宮沢賢治

童話も多く、子供心にも馴染みが深い人物です。

そして、石川啄木

名前は教科書で習うものの、どういう人か、そして代表作を知ってる人は逆に少ないかもしれません。

「一握の砂」

題名を聞けば「聞いたことある!」という。

小生も恥ずかしながら文学に無知で、資料館で「そうだったのか」と学んできた昨今。

石川啄木は「歌人」として名を残した人なのだそうですね。

和歌・短歌の天才。

その道で多くの活躍をし、与謝野鉄幹・晶子夫妻や北原白秋など名だたる著名人と交流を交わした人物。

しかし私が注目したのは、波乱万丈の果てに夭逝された天才の姿でした。

度重なる運命による貧困、そして天才と呼ばれる所以「画期的なこと」を理解されない苦しみ、交通網もままならない時代に北海道の果てから地元・盛岡、そして東京を何度も移り新天地を求める旅、生まれたばかりの長男の死、そして最後は結核と戦い天国へ旅立っていかれた26年間の短い生涯。

教科書に載る、歴史に名を刻むというのは「華々しいこと」に見えますけれども。

けれども、その裏にあったのは壮絶なる悩みや哀愁や葛藤そして運命に正々堂々と戦う一人の人間の姿、まさに現代の我々に通じるものでした。

文学者の聖地で学んだこと。

それは「生きる勇気」でした。

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