人間の弱さは、認めていいのです。

親愛なるあなたへ

人間は何故弱く作られているのでしょうか。

人間は環境に支配されますし、心を丸裸にすると精神が崩壊しますし、決して一人では生きていくことができない存在です。

環境に全く支配されずに他人の影響も受けない人は、往々にして周りを拒絶し、視野が狭くなりがちです。

かといって、「全てを受け入れたい」と、心を丸裸にする精神状態になると、アイデンティティーを保つことができなくなります。

また、何の心の支えも持たずに一人で生きていこうとする人は、「愛」や「共感力」にどうしても欠けてしまいます。

人間は、生まれたときに他人の手がないと生命を維持することができないので、そもそも「一人で生きる」ということはありえません。

今、「一人で生きている」と思っている人も、この世に生み落とされて自我がはっきりしてくる頃まで、誰かが、もしくは何かが必ず守ってくれていたのです。

僕も、人間の本当の弱さを知ってから、反動で、強く、一人で生きていこうとしました。

人間は、環境に支配されないし、精神を丸裸にしても全てを受け入れられるし、一人でも生きていくことができる、それを証明してみたかったのです。

でも、それは、人間の弱さを知った僕の単なるコンプレックスからきていることに気がつきました。

人間は、弱くていいのです。

神様は、人間を進化させるためにあえて弱さを与えてくださっているのです。

もし、人間がお互いに影響されず、一人で生きていけるような存在であったら、それ以上進化する必要はありません。

そのままで十分に「種」を保存できてしまうのですから。

人間は、地球上でもっとも知能を発達させた生物と言われています。

宇宙は、その発達した知能でどこまでのことが可能なのかを試しているのです。

このことに気がついたとき、今まで悩んできた全てのことから解放されました。

「人間は弱くていい」ということを認めると、闘い続けることができます。

「人間は弱い存在だ」ということを知らないうちに闘うと、徹底的に負けたときに復活できなくなります。

けれども、この「復活できなくなる」感覚を一度味わうことが大切なのです。

しかし、人間の弱さから目を離してしまっている人が世の中には大勢います。

本当の勇気を知っている人は、一度、魂をバラバラにされた経験を持っています。

「勇気」も、実は、人間の弱さから生まれてくるものなのです。

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