親愛なるあなたへ
僕は恋愛が苦手でした。
好きな女性がいても、女性が上げてくれる「トス」に気づくことができなかったからです。
恋愛を楽しむためには、相手のトスに気づくことが大切です。
相手の気持ちを汲み取る優しさを持つ、ということです。
僕は、決定的なチャンスボールが目の前を何度もフワフワ〜っと上がっているのに、ボーっとしていることがほとんどだった。
それは、ただボールが浮いているだけで、自分へのサインだと察することができなかったからです。
経験が浅いと、女性のトスは気づきにくい。
チャンスボールどころか、一見「ブロック」に見えるからです。
だから、怖くてバシーンっとアタックすることができないのです。
でも、僕は最近「あれは実はトスだったんじゃないか」と感じることができるようになりました。
そのときには分かりませんが、後で振り返ってみると「あ、あれはチャンスボールだった。これもチャンスボールだった」と気づくことができるようになったのです。
恋について真剣に考えてから、10年が経ちました。
何かに気づくと、周りから「そんなこと、今頃気づいたの?」と言われることがあります。
でも、気づく内容の大小なんて、世間が勝手に決めた物差しですから気にしなくていいのです。
そして、「気づき」は訪れるまでの年月とは無関係です。
人は気づくときには気づくし、気づかなければ一生気づかないままです。
少しずつ気づく、ということはありえません。
大切なのは、気づくまでに何年かかったかということではなく、気づくことができたこと、そのものなのです。
「あ!これはこういうことなんだ!!」と気づくことができたら、それはあなたの人生の中での大きな飛躍です。
That's one small step for a man, one giant leap for mankind.(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大なる躍進である。)
月への第一歩を記した、ニール・アームストロング船長の有名な言葉です。
人生における気づきでは、この言葉のベクトルが逆になります。
人類は、マクロです。
一人の人間は、ミクロです。
マクロもミクロも、両方、宇宙です。
一方の宇宙にとっての小さな一歩は、もう一つの宇宙にとっての偉大なる躍進なのです。
by You