日本人は日本を愛しているか。

親愛なるあなたへ

日本は結構特殊な社会です。

変わってるかどうかは数の原理になってしまうので、本当に特殊なのかは誰にも分からないのですけど。

それでも日本は特殊な社会です。

とても緻密なのですね。

電車を秒単位で走らせる社会ってなかなかありません。

数分遅れがものすごい事故みたいに言われます。

こういう世界で生活すると、当然次のような意見も出るわけですよ。

「日本人はせかせかし過ぎる。もっと穏やかになってもいいのではないか」

もちろん、それも一理あると思うのです。

悠久の時を感じながらゆっくり生活するのもいい。

ところが、もしそういう環境を作れば今の日本はないのですよ。

こんな豊かにならなかったろうし、世界に誇る繊細なサービス精神を持つこともなかった。

だから、色んな弊害はあるだろうけど、それが最高の社会なのです。

どれがいいか悪いかなんて分かりません。

ジャングルの奥地で従来の伝統を守りつつ生活している人々は、そこが最高だと思っています。

南極という極限の環境で生き抜くペンギンたちもそこが最高だと思っています。

どこに行ってもそこが最高なんです。

もし日本での生活が疲れたならどこか別の国へ行けばいい。

そうしたらまた日本の素晴らしさが分かる。

今の日本人は日本が好きなのか。

右翼だとか左翼だとかそういう話ではなくて、日本人は自分のルーツを愛しているのか。

戦争していたころはみんなお国のために命を捧げてきました。

それがいいこととは決して思わないけど、いつから日本人は自分の国を捨てたのか。

自分の国をバカにされて怒らない民族は世界でもかなりの少数派。

もちろんそれだけ心の広い民族だと思ってはいるのですけど、少しさみしいですね。

バカにされて無理に怒らなくてもいいけど、自分の国を好きになるってすごく素敵なことだと思います。

日本は平和ボケって言われるくらい平和なんですよ。

いい国じゃないですか。

日本人が日本をもっと愛せるようになったとき社会も変わるのじゃないかと、時々そんなことを考えるのです。

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