何が問題なのでしょう?

親愛なるあなたへ

問題とは何か。

子供が悩んでいる、友達が悩んでいる。

色々な問題があるけれど、本当にそれは問題なのだろうか。

人生相談のほとんどは自分のことではないそうですね。

「周りにこういう人がいて」

よくあるのが、子供の心配をするのが親の務めだと思っている人。

たとえば、子供がうつ病になった、引きこもりになった。

どうしてそうなってしまったのか。

問題だ問題だ。

そうやって延々と悩みます。

ところで、引きこもりになった原因はどこにあるのか。

恐らく外部で傷ついたのでしょう。

それを誰にも相談できずに閉じこもる。

それをひたすら心配します。

けれど、心配したところでどうにかなるのですか?

傷ついたのは本人の問題で、どうにかすることなんてできない。

あの子の身代わりになって心の痛みを取ってあげたいと言う。

あなたは神様ですか?

そんなことはありえないのです。

それが親心だと言うかもしれないけど、自分以外の問題を自分に持ち込んでいる、そういう人がほとんどなのです。

ルフレッド・アドラーによると「課題の分離ができていない人である」。

子供を心配する人は「わが子こそ人生だ」と思う。

立派に教育しなくては、独り立ちさせなくては、自分たちが死んだら誰がこの子の面倒を見てくれるのだと言います。

一番危険なのが、心配することで助けているつもりでも、逆に相手の首をしめていることに気がつかないこと。

簡単に言うと、乗り越えようとしているときに「頑張れ」と言うタイプ。

親の務めはそうじゃないでしょう?

本当の愛は、助けてほしいときにいつでも手を差し伸べてあげることです。

自分の子供だからそうするに決まっているじゃないかって言うかもしれませんが、できてないから子供さんが相談してこなかったのでしょう?

課題の分離ができていない人は、心配はするがいざ相談されるときに相手を裏切っていることに気づかない。

正論を述べてしまうのです。

これが一番恐ろしいこと。

だから子供は相談しない。

一番助けてほしいときに正論で切り捨てられるからです。

その子の問題はその子が乗り越えるしかありません。

問題を自分のものだと思わない。

冷たいのではなく、課題をきちんと切り分けるということ。

「私にも人生があるようにお前にも人生があるよね」

その子が困難を乗り越えられる子だと信じる。

それでも何かあれば必ず後ろ盾になってあげる。

簡単な話、絶対に裏切らない。

問題だと思うことが問題である。

そして、困難を乗り越える手助けとは絶対に裏切らないことである。

世の中の親御さんにこのことを是非分かっていただきたいのです。

by You