親愛なるあなたへ
もし、人を自分の言いなりにできたら楽しいでしょうか。
何でも言うことを聞くようになったら、自分が上になったみたいに感じるかもしれません。
でも、それは長続きしないのです。
続いても、決して楽しくはないのです。
支配欲が人間に真の満足感を与えることはありません。
人はみんなリーダーになりたがりますけれども、支配欲に魅力を見出しているのであればリーダーにはならない方がいいです。
リーダーになりたいと思うのは素晴らしいことです。
みんなを引っ張っていきたいという高い志は、世の中を変えます。
でも、それはみんなのハッピーを考えてのことなのです。
先日、上司に「君をディレクタ−の方向で考えている」と言われました。
年下の同期への対応を見られていたようです。
実演販売士で採用されましたが、リーダーの勉強になるなと思いました。
兼任も可能なので、引き受けさせていただくことにしました。
「クローザーや実販士もできると思うけど、君はディレクターが向いている」
僕の周りには一流クローザーや一流実販士がいます。
すごいな、僕もああなりたいなと思って活動するのですけれども、あの人たちには敵わないな、と思うのです。
諦めとか勝ち負けの話ではないのですけれど、自分の立ち位置が改めて分かるのです。
やっぱりリーダーが僕の立ち位置なのか。
僕はリーダーになると何度も書いていますけれども、僕自身は人の上に立ちたいと全然思いません。
リーダーの役割があるから「リーダーになる」と書いているだけです。
リーダーというのは目立つ存在ではありません。
リーダーは主役ではなく、サポーターです。
リーダーが主役だと勘違いするから目立とうとするのです。
指示を出すのですけれど、それはどうやったらみんながキラキラできるかを考えて指示を出すのです。
指示している姿が全面に出てしまってはいけません。
映画でも舞台でも、人前に立って楽しませるのは俳優さんの役割です。
監督は前に出てきません。
お客様に楽しんでいただく場を作るのが、リーダーである監督の役割です。
ステージが成功してみんながハッピーだったら、リーダーもハッピーなのです。
勲章や表彰なんかいりません。
目立とうとするリーダーは失敗します。
僕のタレント欲は人の上に立ちたいということではなくて、しゃべりたいという個人的なものです。
僕も実販士とディレクターの空気を切り替える練習をします。
リーダーになる人は、できるだけ目立たない練習をしましょう。
それが、後ろから見守ってくれている安心感を生むのです。
by You