肉眼と心眼。

親愛なるあなたへ

どちらの眼で見るか、という話なのですが、まずは我々、俗世の人間ですから肉眼で物を見るのがよいかと思うんです。

精神性を高めたい、より徳を積みたいと心眼から始めるのもよいかもしれませんけれども、なかなか難しい部分もある。

肉眼で見る前に心眼では難しい。

お釈迦さまも、皇太子として豊かな生活をしていた中、門で人が死んでいるのを見て死への恐怖から悟りを開くために山にこもった。

どんな豊かな人間でも最後は死ぬということを知った。

豊かな生活や人間の死を「肉眼で見て」そのギャップからそういう悩みを抱えていたわけですね。

お釈迦様は大天才ですから、それに遥か及ばない我々なのですから、いきなり心眼は難しいと、これは誰もが認めるところではないでしょうか。

まず肉眼から入る。

ただ肉眼だけでは具合悪いから心眼までもっていくという、順序を踏んだ方がよさそうなのです。

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