民主主義とそれを越えて。

親愛なるあなたへ

今回の安倍元総理の銃撃の事件は政財界でそしてメディアで「民主主義への挑戦だ」「民主主義を根底から脅かす暴挙だ」と叫ばれています。

選挙戦のさ中、武力で言論を弾圧することは断じて許すことはできないと。

最大の批難を持って追求する蛮行であると。

それも一つもっともであるのです。

しかし犯人の供述では「政治的信条の恨みではない」「安倍元総理の態度が気にいらなかった」はたまた一転して「ある特定の宗教団体の幹部を狙った」とあります。

動機はまだ不明でありますが、それでも手製の銃であったことから組織犯ではなく完全な個人犯の色が強く出ています。

完全に一個人の犯行が、政治的な信条が絡まない原因で行われたとするとこれは自らの心の不満を暴力で表したとしか考えられません。

政治的な信条や組織的な犯行であれば心の不満の体現でないとは言わないのですが、それでもそれを著名の方に向ける、特に一国の元首相に向けるというのは何かしら「有名になりたい」という心が極限に歪んだ形で出てきたものとしか考えられません。

「自分の存在を認めてほしい」と。

私は先の記事にも書きましたように政治に疎いので政治的信条についての対立する心は分からないのですが、一個人の人間の根底に存在する心理を学生時代から何十年も追及してきた立場から言わせてもらうと、我々はもっと本気で自分を好きにならなくちゃいかんのですよ。

たとえそうでなくても、それを意識して、きちんと自分の心に向き合わなきゃならんのです。

何度かご紹介した通りこの記事も今は「自由人から一言」になっていますが、以前は「Love Yourself」という題名で長らく書いてきました。

事件を起こす人、暴力をふるう人、人をいじめる人、モラルハラスメントをする人・・・

みんな自分のことが嫌いなのですよ。

本気でもっと自分のことを好きになる努力をしないといけないのです。

政界・財界の大きなことを考えるよりも、公憤にかられるよりも、私たちが自分たちの行動範囲において「自分を好きになる努力」をすれば民主主義にも大きな好影響を与え、もし本当にそれを全員が体現できなたらきっとそれを越えた次の世界も待っているはずなのです。

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