能天気とは、才能です。

親愛なるあなたへ

今日、「中谷塾」に行ってきました。

中谷彰宏先生から、面白い話を伺いました。

それは、「白雪姫が毒りんごで死の淵に立ったのは1回目ではない」ということです。

巷で言われるのは、「白雪姫の美しさを嫉妬する継母が毒リンゴを白雪姫に食べさせたが、王子様のキスで目覚めた」というものです。

しかし、実際のグリム童話では、

①まず初めに、実母に「腰紐」を売られて窒息させられるが、倒れているところを小人たちによって助けられる。
②次に、「毒つきの櫛」を売られて頭に突き刺されるが、小人たちが櫛を抜くと息を吹き返す。
③最後に、「毒リンゴ」を売られてそれをかじって死ぬが、棺桶で運ばれる途中の揺れでかけらが口から飛び出し、生き返る。

というお話になっています。

毒を盛られるのが継母ではなく実母で、白雪姫が最後に目覚める方法が王子様のキスではない、というところも衝撃的ですが、何よりもビックリするのが、白雪姫が何度も死の淵をさまよっているということです。

普通、一回騙されたら、その後は疑って受け入れません。

ましてや、自分の命に関わることならなおさらです。

白雪姫がこんなに何回も騙されるのは、白雪姫が相当能天気な性格だからです。

こんな人が現在いたら、「アホ」「バカ」の二文字で切り捨てられてしまいます。

しかし、実は、ここにグリム童話が本当に伝えたいことが込められているのです。

それは、白雪姫は失敗を恐れない、ということです。

人間は、一回失敗してしまうと失敗が恐くなります。

失敗の恐怖に支配されてしまうと、それ以上前進することができません。

恐怖を感じること自体は、全く問題ではありません。

大切なのは、恐怖を自分でコントロールできるかどうか、ということです。

何かに挑戦するときに、恐怖を感じない、という人はなかなかいません。

どんなに強く見える人でも、前進するときには、全力で失敗の恐怖と戦っています。

そして、その恐怖を克服して成功をつかむと、恐怖と戦う勇気を得ることができます。

白雪姫は、物事に挑戦するための勇気を与えてくれるお話なのです。

白雪姫の能天気さは、挑戦心であり、勇気なのです。

もし、白雪姫に挑戦の勇気がなかったら、王子様と出会わずに今も7人の小人たちと暮らしていると考えると、なるほどなと、童話の真意の深さに感動します。

by You