親愛なるあなたへ
今まで順調に育んできた人間関係が、急にギクシャクしてくることがあります。
相手のことが嫌いになったワケではありません。
話が合わなくなるのです。
話の内容というよりも、話の波長が合わなくなるのです。
しかもこの場合、一部ではなく、色々なところでギクシャクしてきます。
人間関係がうまくいくというのは、自分と周りの人の波長が合っているという状態です。
ですから、自分と周りの人の波長が合わなくなると、当然、ギクシャクし始めます。
これは、いい兆候です。
人間関係がギクシャクするのは、一般的に良くないことだと考えられています。
しかし、ギクシャクし始めるというのは、自分が今までと違う環境に飛び出していこうとする前兆なのです。
「一皮剥けた」という証です。
世の中は、全て相対です。
色んな文化、価値観がひしめき合っています。
ですから、新しい価値観に気づいたときに、人間は今までと違う波長を発するようになるのです。
自分の中に違う波長を感じ始めたら、そこに留まる必要はありません。
抜け出せばいいのです。
それは、その集団を否定するということではなく、自分が別の世界に出ていくというだけの話です。
その集団の考え方に、さらに新しい考え方が付加されたという意味です。
大切になってくるのは、集団に残る側の考え方です。
出ていく人がいると、「やめたほうがいいよ」と必死に引きとめようとします。
それでも出ていく人に対しては、「裏切られた」「縁を切る」と言います。
これは、ただ単に大人になれていない人の発言です。
色々な考え方があることが分かれば、出ていく人を余裕を持って見送ることができます。
本当にその場に留まることが自分の信念であるならば、「そういう考え方もあるんだな」と、出ていく人に笑顔で手を振ることができます。
自分の考え方に、絶対の自信があるからです。
引きとめようとする人は、出ていく人が進化する可能性を恐れているだけです。
新しい価値観でその人が大成功をおさめる可能性に嫉妬しているだけです。
これは、同僚、友達、恋人そして家族にも当てはまることです。
出ていこうとする人を、追ってはいけません。
ましてや、不安を抱かせるようなことを言ってもいけません。
ただ単に不安を抱かせるようなことを言うのは、忠告とはいいません。
アドバイスとは、常に相手の成功を祈るプラスのエネルギーが込められていることが前提となります。
出ていこうとしている人は、相手の言っていることがアドバイスなのか、単なる嫉妬なのかを、よく吟味することです。
抜け出そうとしている人が、共通して抱える心配があります。
それは、自分は世界でたった一人になるのではないか、という心配です。
しかし、それは全くの無用です。
今までいたところを抜け出すので、無人島にたった一人でたどり着いたような孤立感を味わうことがあります。
でも、その無人島を散策すると、以前から住んでいる人々が必ずいるのです。
無人島だと思っているのは、自分だけなのです。
自分が新しい波長をもって世の中を見渡すと、そこに同調する波長の持ち主が必ず現れます。
自分の考え方が変化することを、恐れないことです。
変化は、進化です。
僕も、常に、進化し続けます。
by You