「ヘコむ」のは、しなやかさ。

親愛なるあなたへ

自分の思い通りにいかないと、ヘコみます。

仕事で失敗してヘコみ、フラれてヘコみ、自分自身にヘコむときもあります。

でも、ヘコむことはいけないことではありません。

ヘコむことは、大いに結構なことなのです。

大人になると、落ち込まなくなることがカッコイイようなイメージを持ちます。

ヘコむことは、成長しきっていないようなカンジがするのです。

でも、ヘコまなくなるのと素敵な大人になることは、全く別のことです。

逆に、僕はヘコむことで人間としての表情がより豊かになる人の方が、好きです。

ヘコむことは、大切です。

全くヘコまないというのは、実は危ないのです。

今までの試練では全然大丈夫でも、大丈夫じゃない試練が来たときに、ポキンと折れてしまうからです。

建物の地震対策と同じです。

昔は頑丈にすれば潰れない、という考えから、「耐震」という建築様式が流行りました。

耐震構造の建物は、強いです。

でも、危ないのです。

今までの地震では耐えられても、その限界を超す地震がきたら、アウトです。

耐震では「限界」が分からないのです。

今は、「免震」という考え方に変わってきています。

免震は地震に抗わず、地震と一緒に揺れます。

すると、大きな地震が来たときに建物はものすごく揺れますが、無傷なのです。

建築構造でも人生でも、「何かに耐える」という考え方は、自分の限界が見えなくなるから危ないのです。

僕は一度、精神の糸をプチンっと切ったことがあるので、それがよく分かります。

「耐える」生き方をしていたからです。

しなやかなものは、一見弱そうです。

でも、どんなに強いものでも、しなやかさの前では圧倒的に敵わないのです。

辛いときは、「免心」で、いこう。

by You