永続の神事。

親愛なるあなたへ

筆者はつい数年前までどうして人々は天皇を敬うのか分かりませんでした。

みんな一目みようと沿道に詰めかけるのか分かりませんでした。

「象徴だから」というなんとなく分かったような分からないような理由で理解していましたが、そういうことではない。

遡れば神代、つまり人類の始まりというか、ポール・ゴーギャンの言う「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」というそういう私達のルーツをたどる旅でもある。

そういうものを無意識的にも感知する知性が、きっと私達日本人の中には流れているのでしょう。

伊勢神宮には式年遷宮記念館や神宮徴古館があり、天皇制やその歴史、私たち日本人のルーツについて学ぶことができます。

内宮には2000年、外宮には1500年の歴史があり、外宮では日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)という、朝と晩に神前にお供え物をする行事が1500年一度も絶やすことなく行われているそうです。

20年に一度行われる式年遷宮(すべての建物を立て直す)も戦国時代の中断や何度かの延期はあったものの、天武天皇の発令以来、1300年間続けれられ今に至っています。

これを知識として知っているのと、実際に伊勢現地で感じるのでは雲泥の差がありますので、なかなか伝わりづらいかもしれないのですが、とにかく天皇制というのは世界的に見て非常に強固な永続性に裏付けされた「何か」があるということなのですね。

変な話なのですが、伊勢神宮に行って私は日本が大好きになりました。

by You