初代元伊勢。

親愛なるあなたへ

現在の伊勢神宮はできてからおよそ2000年になりますが、歴史上ではその前にたくさんの「お引越し」があったようです。

天照大御神のご神体としての鏡は、元は代々の天皇の皇居内(天照大御神天皇家の祖先、ということになっています)に祭られていたのですが、初代神武天皇から数えて10代目の崇神天皇(すじんてんのう)の時代、疫病が流行りこれを鎮めるためにご神体を皇居から別の場所に移そう、というのがそもそもの始まりのようです。

そこで、「別の場所」をどこにするのか、ということでそこからおよそ90年に及ぶ変遷の末、最後にとどまったのが現在の伊勢神宮内宮になるのです。

その中で「初めての別の場所」とされるのが「倭笠縫邑(やまとかさぬいのむら)」。

笠縫邑はどこにあったのか。

その候補が三輪の地にいくつかある中で、「桧原神社(ひばらじんじゃ)」が第一の可能性として挙げられています。

ここのご神体は大神神社と同じで三輪山

なのでご神体もなく、そしてなんとお社もなく、あるのは大神神社と同じつくりの「三ツ鳥居」のみ。

何にもないのに「きっとここなんだろうな」、と思う場所でした。

伊勢神宮参拝のときに立ち寄った南伊勢と雰囲気がよく似ていました。

天照様はきっとここが好きだろうな。

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