好転反応の本質。

親愛なるあなたへ

気学で言う好転反応とは「なんとも怪しい言葉」ですね。

悪いことが起きても「気学の理論を通すために」良いことが起こるための「毒出しだ」と言われればその通りのような気もします。

体感上正しいとは思っているのですが、それでも好転反応という言葉が独り歩きし「言い訳」として使われてしまう残念なケースもあります。

では好転反応、毒出しとはいったい何なのでしょう。

そもそも引っ越しで「不安定になる」のは好転反応以前、誰にでも起こりうることです。

人間には「恒常性」というメカニズムがあり、周りの環境に左右されず自己を一定に保とうとする働きがある。

引っ越しであれば、それが運が上がる方向であれ下がる方向であれ、周りの環境が変わっても自己を一定に保とうとする反動として「気持ちが不安定になる」わけですね。

つまりは「自分はその場にふさわしくない」と思うこと。

なので環境が変われば先の恒常性の働きから「ふさわしくない」と思うのは当然の人間心理で、引っ越しでは基本的にすべてのケースにおいて気持ちが不安定になるのですが、運が上がる方向で引っ越した場合の不安定さを「好転反応」と呼ぶのは「いい場所が自分にふさわしくない」という気持ちをまるでコンプレックスのように強く感じ取るためなんですね。

しかしそのコンプレックスは幻想であって、前の環境と「異なる」だけで部署を移動したとか、新しい通勤経路になったとか、そのときの緊張感と何ら変わらない全く同一のものです。

なので、理論的にちゃんといい方位や場所に移って「コンプレックスを刺激されるような嫌な気持ち」になったとしてもそれは我慢するのが正解。

数か月でだんだんとなじんで「当たり前」になってきます。

そしてキチンと運気が上がって良い方向に引っ張られていきます。

中にはあまりにも不安定過ぎて「引きこもり」になってしまう、というケースもあるのですが、ちゃんと理論通りやっていれば「引きこもる」というのは、外部の刺激は強すぎるから部屋の壁などを緩衝材にして少しずつそこの気と同化する、という行動ですから問題ありません。

凶方位に行ったり西日を浴び続けたりしたときの引きこもりとは性質が違います。

運気が下がったときも気持ちが不安定になるのですが、そのときはコンプレックスという刺激がない(どちらかと言うと今まで自分は良い立場にいたんだぞ、という優越感のようなものから刺激は受けにくい)から不安定さを感じにくい。

好転反応とはただの不安定さであり、実際の感覚としてはすごく自分がみじめに思える「嫌な気持ち」や「焦燥感」のことなのですけれども、それは他の不安定さと何ら変わらない人間の恒常性システムに基づいているものですから安心して大丈夫です。

by You