人間国宝の神髄。

親愛なるあなたへ

今日、汐留美術館で開催されている人間国宝でいらっしゃる中川衛さんの作品を見てきました。

ベースの金属を掘り、そこに別の金属を埋めて模様を作る「象嵌(ぞうがん)」と呼ばれる技法で、数々の作品を制作。

その美しさもさることながら、動画で紹介されていた気の遠くなるような作業に見入ってしまいました。

松下電工入社後、象嵌と出会ってからは朝から夕方まで出社して帰宅後仮眠、そして夜の8時から翌朝4時頃まで象嵌製作に没頭し、その後仮眠、そして出社、という生活を何と11年間も続けられたそうです。

そんな修行時代には、朝、お子さんと顔を合わせたのは2回しかないのだとか。

究極の精神とそこに見いだされる信念。

金沢のご出身であり、「加賀象嵌」を受け継ぐのは自分しかいない、という想いでやってこられたそうです。

筆者の系譜の郷里でもありそこに深いつながりを。

人間国宝の神髄。

好きだからやっていられる、というのも一つの真実ではありますが、それ以上に、その人間性、そして魂が持つ崇高さに触れたような気がしました。

こちらの魂も共鳴し揺さぶられる、そんな感動をいたしました。

by You