オール・ジャパン。

親愛なるあなたへ

北陸新幹線の金沢ー敦賀延伸で、恐竜の街・福井が賑わいを見せているようです。

記事によればコロナ禍「前」の平日は2倍、土日は2割増ということでさらなる活気と今後の期待が伺えます。

交通網の整備により日本が一つになっていく。

大都市圏に人が流れやすくなる、というのもありますが、最後の目標は「オール・ジャパン」だと思うのですね。

都市部に出ていきたい人もいる。

けれども、都会で疲れ地方へ戻りたい、という人も現時点で少なからずいる。

筆者が地方出身なので言えるのですが、都市部に出ていきたい、という人は都会には何でもあって便利だというのも一つですが、もう一つは多様性を認めてくれることだと思うのですね。

自身の地域はちょっと特殊なので全ての気持ちを分かってあげられるわけではないけれど、確実にそれは言えると思います。

地方はどうしても情報が限られるから、多かれ少なかれ閉鎖的になる。

それは地理学上、仕方のないことです。

しかし、交通網が整備され都市部との連携が深まれば、人の出入りが多くなる、つまり情報の出入りが多くなります。

するといわゆる田舎感が薄れていく。

田舎感、とは物のあるなしではなく情報の出入りの量を指します。

先の「自身の地域はちょっと特殊」というところにつながるのですが、私は行政の計画の元できた研究者の街・茨城県つくば出身ですが、今は大きなショッピングセンターがあるものの、昔は本当に何もなくキジやイノシシが出るところですが、当地は不思議と「田舎臭くない」のですね。

おそらく全国から人が集まって最新の科学情報をやり取りするからなのでしょう。

行政もからんでいる。

自身の小さい頃の経験を思い返しても街全体の閉塞感は少なかったように思います。

なので、正直なことを言えば私は自分を田舎者だと思ったことがないのです。

東京に出れば大都会に緊張して感動するのに自身に田舎感はない。

これこそまさに、田舎感とは情報の出入りの多さ、そして解放感であることの体感的証明でもあると思います。

話が少しそれてしまいましたが、情報の出入りが多くなれば、あとは都会、地方、自分がどちらが好きか、向いてるかで人口は分散する。

都会は便利で人が多いけど、その分人間関係、物価、あるいは犯罪に至るまであらゆる問題は確実に増える。

人間の数とその組み合わせパターンだけ問題が発生するから、これはシンプルな原理です。

地方はそれが絶対的に少ない。

これは現時点でも事実でありましょう。

都会の人が地方を嫌がる一番の要因は間違いなく、「閉塞感」。

その閉塞感がなくなれば、都会で疲れた人は大自然と地方の魅力を求めていくに違いありません。

そしてご当地には必ずそれぞれの魅力がある。

先の記事にも、「新幹線で1本でつながったので初めて来た。恐竜は迫力があるし、永平寺は美しくて、福井に好印象を持った」「初めて敦賀に来たが、駅前がきれいで、『銀河鉄道999』のモニュメントがたくさんあって歩くのが楽しい。また来たい」など、ただ知らないだけで、その地方に熱狂する人もいる。

人は個性がいっぱいありますから、都会・地方を抜きにしてどこに魅力を感じるかは千差万別、全くの未知数なのですね。

「人口が分散する」というのはそういう統計上・確率上からも見えてくること。

仕事などの現実面ではオンラインも発達してきました。

オールジャパン

それは都会も地方も情報の通しやすさが均等になり全てが解放され、あとは自分好みのライフスタイルを選べる世界。

しかも経済圏として一つになる。

そんな理想郷にあとどのくらいで到達できるかは分かりません。

しかしハード面をつなげる高度な科学技術を日進月歩で進化させてきた私たち。

希望が見えるではありませんか。

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