値切りで覚えることは、相手を信頼するということです。

親愛なるあなたへ

今度、大阪市の西の方で仕事をすることになったので、引っ越すことになりました。

住居探しにも、値切りの交渉があります。

僕には、ある不動産屋で、前の会社のときからずっとお世話になっている担当の方がいます。

僕は、今まで家賃の値切り交渉をしたことがなかったので、どのくらいまで安くなるものなのかを知りませんでした。

担当の方が管理会社と交渉した結果、「1000円なら」というお返事をいただきました。

その夜、たまたま、今回の目的物件を異常なほど安く仲介している不動産屋を、インターネットで見つけました。

「少しでも安く」という気持ちを持ちすぎたため、僕は長くお付き合いさせていただいているにも関わらず、「消費者の立場から再交渉させてください」という非常に失礼なメールを、担当の方に送ってしまいました。

その方は、自分の不動産屋で依頼したときのデメリットまで、しっかりと伝えてくださったにも関わらず、僕はそのような態度をとってしまったのです。

担当の方に「僕を信頼してください」と電話で言われたとき、ハッとしました。

「値切り」を、単純に「値段の削ぎ落とし」のような感覚でいた自分が、とても恥ずかしくなりました。

「値切り」は、「人」と「値段」ではありません。

「値切り」は、「人」と「信頼」です。

僕は、今回の値切りを通して、「信頼」というものを改めて見つめなおすことができました。

後で、異常なほど安い仲介料で行っている業者は、呼び込みのために架空の物件を提示しておいて、後に別の物件を斡旋するという悪徳な手法を使っていることが分かりました。

僕を担当してくださった方の「信頼する力」が、僕を悪徳業者から守ってくれ、同時にとても貴重な経験を与えてくださいました。

これから、「信頼する力」をつける、修行をします。

by You