順位と実数値。

親愛なるあなたへ

今日、長寿の質ということで、「健康寿命」について書かれた記事を読みました。

いわゆる長生きでも、寝たきりとかで「辛い人生」を歩んでいる人たちについての内容である。

平均寿命に占める健康寿命の割合。

生きてるうち、どれだけが「五体満足」な状態であったか。

それがなんと沖縄県が最下位の47位になっているという。

1位は男性93.0%の茨城県と女性87.1%の静岡県

最下位は男性90.4%の沖縄県と女性83.7%の大阪府

茨城は女性も2位とつけていて、逆に沖縄と大阪は男性と女性が入れ替わりお互いワースト1、2位を共に張っています。

恐らくこのデータを見た方の多くは「沖縄・大阪は不幸で茨城は幸せな人が多い」と思うのかもしれません。

実は私は茨城県の出身でそして大阪は9年目になるのですが、「そんなわけないだろ」と思うのが本音なのである。

何を言いたいのかというと、「順位」というのは非常にあやふやな概念だ、と肝に銘じておく必要があると思うのです。

もちろん順位自体を否定するのではないのですけれど、我々が資料を参照するときには必ずその実態を見なければならない。

たとえば今回の例では、順位で言えば1位と47位はものすごい離れているように見えますが、数値を見れば「数%」である。

この数%に何の意味があるのか。

この数%にその県の「幸福度」なるものが反映されるのか。

もちろんこの記事を書かれた方は純粋に統計学的なご興味であったと思うのですが、我々読者としてはその「風評被害」に気を配らなければならないと思うのです。

1位が優れ、最下位がダメだ、という今の学校教育ならではの頭脳構造がそのまま応用されると何もないところから不幸が量産される。

それは避けなければならない。

私はそう思うのです。

by You