親愛なるあなたへ
1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災。
そのときは生まれ故郷の茨城県にいました。
2011年3月11日に起きた東日本大震災。
そのときは大阪でお世話になっていました。
衝撃的な出来事として記憶に残っていても、関東にいた身で関西で起きた出来事、関西にいた身で関東で起きた出来事、その空間的な隔たりがどこか非・現実的なものとして処理されていたのかもしれません。
住まいである「駅北東部」は古い家屋が密集しほぼ壊滅状態であったそうで、そこから立ち上がっての今の姿。
私のマンションは築30年を数え、入居時にありがたいことにリフォームされ「中身は新築そのもの」なのですけれども、逆算するとこのマンションは震災を経験していることになるのですね。
ところどころ「もしかしたら」という痕跡が残り、ここの空間には当時の記憶がそのまま残っているのかもしれません。
震災の記憶をたどる。
インターネットで当時の状況を写真や動画で再び拝見。
激震とまるで空襲を思わせる広大無辺に続く火災を奇跡的に逃れ、変わり果てた街をこの窓は見ていた。
被災した苦しみや復興の苦労はほんの少しでさえ分かち合えないけれども、その記憶と共にありたいと。
意識をつなげることに対する風水的な有無は分かりません。
しかしそういうものを越えてでも。
今度のゴールデンウィーク、当時を語り継ぐ「阪神淡路大震災 人と防災未来センター」へ行ってきたいと思います。
今こうして高級な場所に心穏やかに住むことができるのは、生と死の狭間で気の遠くなるような復興に携わってきた全ての人々への感謝に思いを馳せると、どうしてもそこへ行かなくてはならないような気がしました。
by You
