目標がないとき。

親愛なるあなたへ

「目標がない人はどうすれば苦難を乗り越えられるのか」というご質問をいただきました。

状況が様々で当事者でない私が一つの答えを出す、というのは基本的に不可能なのですけれども、何とか少しでも力になれないものかと思って書いています。

目標がない、というのは私も過去に経験済で本当に辛いことだと思います。

どんなに環境が恵まれてても目標がないと人間は生きるエネルギーが出てこない。

自殺してしまう人がいる、というのも心から分かります。

そもそもなぜ目標ができないのか、という仕組みについて知るのがまず大切なのではと思っています。

子供の頃、人は色んなものに興味を持ちます。

おとなしい子どもでも、行動はおっとりしているけれども物事に興味を持つ。

物事に興味を持つというのは、「どうなっているのか知りたい」という「目標」があるからです。

だから生まれつき人はみんな目標を持っているものなのですね。

それがいつからか、目標を失ってしまった。

その原因は、「欲」を否定されてきたからなのです。

あなたの欲を、親をはじめとした大人たちに知らず知らずのうちに否定されてきたからなのです。

「それはイケナイよ」と。

子供の頃に持っているのは「知識欲」です。

「どうなっているのか知りたい」は、「目標」であると同時に「欲」ですね。

子供はみんなその欲に従って生きています。

目標がないときは是非「自分の欲」を思い出してみてはいかがでしょう。

ポイントは、周りから「イケナイよ」と注意されたり、呆れられたりしたこと。

それがあなたの欲であり、実は天命と才能でもあります。

同じような内容を5年以上前にも書いたことがあるのですが、たとえば私の場合は「しゃべり過ぎること」。

もっと人の話を聞きなさい、と叱られ続けました。

ごもっともですよね。

でも「しゃべりたい」という欲がある。

「しゃべり過ぎる」というのは本当は一つの才能で、教える仕事や講演家、それから記事を書くのにはもってこいなのですね。

だって相手が黙っていても、話す相手がいなくてもひたすらしゃべることができるから。

目標を持て、と言われて目標を持てるならこんな苦労はいりません。

そのかわり、「親や周りから怒られたことを思い出してみよう」というのであれば意外にできるのではないでしょうか。

思い出すのに気分が悪くなるかもしれませんが、それが「産みの苦しみ」と捉えられればきっとあなたの人生は大きく変わるはずです。

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