天皇陛下の人生。

親愛なるあなたへ

私は別に天皇を特別扱いする立派な人間ではないし、右に寄る人間でもないのでこんなことを言う資格はないのかもしれません。

もちろん全てにいい悪いはないのですよ。

終戦後の昭和20年8月30日、GHQの最高司令官としてダグラス・マッカーサーが我が国に降り立ちました。

日本の占領政策を進めるためです。

約1ヶ月後の9月27日に昭和天皇が会いにくる、ということになった。

マッカーサー元帥、お願いです。私の財産と命を引き換えに、日本国民にどうか食料を。どうか。」

マッカーサーは驚きました。

今まで命乞いをするトップには山ほど会ったが、自分の命を差し出して「身代わりになる」人間には会ったことがなかった。

この出来事に強い感銘を受け、日本はアメリカから物資の支給を受けることができました。

現実には色んな事情があるのだとは思いますが、昭和天皇のこの人格がきっかけになったことはまぎれもない事実でしょう。

1年半ほど前にも書いたのですが、1月1日、天皇陛下は「災いが起こるならすべて私の体を通してからにしてください」と東西南北の四方に向かってお祈りをするのだそうです。

これを「四方拝」と言います。

皇室代々、天皇から皇太子にだけ受け継がれていくことがある。

国民の平和と幸せだけを願う。

そして災いは自分が一身に背負う。

背負いきれなくなって自分が死ぬと、次の代に残りとこれからを託す。

自分自身のことは一切考えず、ただ淡々と。

それを100代以上に渡って受け継いできたのが天皇家というものらしい。

自分が今そうでなくとも、「人間の崇高性はここまでいけるのだ」という他人事が何となく一つの安心感を与えてくれる部分もあるんじゃないかなと、そう思うのですね。

by You