外にも世界があることを知る。

親愛なるあなたへ

今の日本を見ていると、ある意味江戸時代に鎖国をしていたときと変わらない国民性が見てとれるように思うのですね。

海で隔てられた島国、という環境もあいまって、単一社会の形成に貢献してきた。

単一の社会というのは「非常に無邪気だけれども視野が狭くなる」という特性を持っています。

外にも世界があることが分からない。

これも誤解が多いのですが、「大学生」のような感じがします。

あくまで私が大学生だった時代のことですが・・・。

経験上、大学生は非常に無邪気で純粋、学問的に秀で、あるいは行動の自由度から社会を垣間見ているような気になりますけれども、いざ社会に出てみると思っているのと全然違った、ということになります。

日本の社会は、自分のいる場所から日本の現状や世界の現状を把握しているように思うけれども、自分が所属する組織、それが会社であったり家族であったり、大きく言えば日本政府というフィルターを通して判断していることに気づいていない部分があると思うのです。

私も15社渡り歩いてきても、本を読んだり外の世界を知る度に「自分は日本人なのだなぁ」とひしひしと実感。

もちろんウチワで無邪気に無防備になれる、という優れたところがあります。

夜に平気で外をうろつけるこれほど平和な国はなかなかないわけで。

今の日本が暗いのは全体の意識が「内」に落ち込んでいるからだと思うのですね。

戦争が終わって外国から言われていることをやってる時代はよかったのですが、いざ自分の足で歩こうと思ったら弊害になる部分もある。

「外にも世界がある」

そういう広い「実感」が必要なのだと思います。

by You