夢と希望がない世界。

親愛なるあなたへ

故・小林正観さんが、真に満たされた人生とはどんな人生かという問いに対して「夢も希望もない世界」と答えていらっしゃいます。

なかなか理解し難かったのですが、最近なるほどこういう感覚かなぁと。

自分らしい人生を生きていると、それがたとえ社会的な成功でなかろうが、あるいは経済的な豊かさでなかろうが、今に満足できる。

今の自分が好き、ということですね。

これは本当にその通りで、今の自分を好きになる世界では夢と希望がなくても大丈夫。

もちろん今の自分を愛しながらも向上心を持って、静かなる野心を持って夢と希望を追い求めるという姿勢もあるのですが、それが水面下というか、飛び出した当初の「やるぞやるぞ」という勢いとはまた別の、もっと静かなものに行きつくような気がしました。

夢と希望に満ち溢れそれらが外へ発散するのではなく、自分を愛する海に船を浮かべてその水面の下をのぞいてみると沸々と湧き上がってくるものがあるかもしれない、という状態のもの。

湧き上がってこない、「凪(なぎ)」の状態もあるかもしれない。

それはおそらくどちらでも構わないのだと思います。

愛の海に自らの船を浮かべる。

それが夢も希望もない世界。

by You