四神相応。

親愛なるあなたへ

風水が好きになると景色を見る目も変わってきますね。

通勤でもプライベートでもそこの立地や環境と周りの家々の放つオーラを関連付けながらつい見てしまいます。

もともと風水は「都」をどこに持っていくかという「都市学」であり、過去繁栄した平城京平安京、そして現在の日本の首都・東京(江戸)もその流れをくんでいると言われています。

特に江戸を拠点に選んだ徳川家康が日本でもっとも風水を有名にした人物の一人だそうですね。

風水は大きく見る場合と小さく見る場合があって、ここでは大きく見た場合、もともと「都市学」ですから当然飛行機で上から眺めるかの如く広い視野が最初の対象となりました。

その中で最強の吉相と呼ばれるのが、「四神相応の地」。

ちょうど2年前に奈良県は明日香村を訪れた際、特別史跡キトラ古墳を見学したときにそのプロローグがありまして、方位は取っていましたが風水はやっていなかった時分、なぜ青龍、朱雀、白虎、玄武という四神とそれを詳しく解説した歴史館に惹かれたのか分かりませんでしたが、ここにきて心底納得できました。

神さまが準備してくださるものは本当に予想できないことばかりですね。

「都」の周りにこの「四神に対応する土地があるとよい」、とされます。

四方に四神のいる真ん中を「龍穴」と言い、ここから「パワーが噴き出ている」(ちなみにこの真ん中に対応する神様は「黄竜」または「麒麟」と呼ばれるそうです)。

なのでそこに都をもっていくわけですね。

具体的にどのような土地かというと、北(玄武)に山があり、南(朱雀)が海や平野で開けていて、西(白虎)に大きな道が通り、東(青龍)に川が流れている。

古来中国より「天子南面(てんしなんめん)」と言い、皇帝をはじめとする主人・長は「南を向いて座るのが良い」とされ、主人の右手(西)には凶暴な虎を手なずけ、左手(東)には飛躍の運気を司る龍、そして前面(南)が開けることにより朱雀が将来を見渡して情報を集め、背後(北)からの攻撃を守るために山である玄武を配置する、と。

なんとも美しくロマンがあるではありませんか。

なかなか四神相応の地なんてものは見つからないと思うのですが、風水好きな雑学として見慣れてしまった景色をもう一度観察してみると面白いかもしれませんね。

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