親愛なるあなたへ
僕が社会に出て経験したのは、魂を破壊される体験です。
心が傷つくのではありません。
魂が木っ端微塵にバラバラにされてしまう状態です。
会社とはなんとずるいものか、世の中とはなんと冷たいものか、人間とはなんと嫌な生き物なのか。
人間不信に陥って、戻ってこれないと確信する経験です。
人間は、何と弱い生き物なのだろう、と思いました。
人間は、「芯」を持たないと生きていけない生き物なのだな、と痛感させられました。
世の中には、作用・反作用という法則が成り立っています。
否定される力が加わると、「そんなことないよ」「自分にはこれがあるからいいんだよ」という力で押し返さないと、精神が崩壊します。
僕は、組織に対して、たった一人で闘ったことがあります。
イジメ・嫉妬・パワーハラスメント・孤立に、あえて力で押し返さないで、心を丸裸にしてみました。
一瞬で精神が崩壊しそうになったので、慌ててガードしました。
これを1年間、毎日繰り返しました。
どんなに強く、自信に満ち溢れている人でも、「芯」「足場」を持たないと心がボロボロに崩れ去ってしまいます。
普段、そのことにはなかなか気づくことができません。
人は皆、強さに憧れます。
強く生きなさい、とも教育されます。
僕のように魂をバラバラにされた人間は、本当の弱さを知るので、余計に強く生きようとしてしまいます。
でも、人間は弱いことを知っているので、ジレンマに陥ってしまうのです。
生きる上で大切なのは、「強さ」ではなく「しなやかさ」です。
バラバラになった魂を再生していく作業で見出すことができるのは、「本当の強さ」ではなく、「しなやかさ」です。
「しなやかさ」とは、今の自分を丸ごと受け入れる、ということです。比べない、ということです。
「今」というところが重要です。
「過去」でも「未来」でもなく、「今」「現在」の自分です。
今の自分を受け入れると、心と体が常にリアルタイムにシンクロするので、自分を見失うことがありません。
ルックス・才能・環境といった、「今」のあらゆる情報を、そのまま心に取り込むのです。
そのことに気づくと、「Love Yourself」の入り口に立つことができるのです。
by You