共に闘ってくれた「物」に、お別れの挨拶をしましょう。

親愛なるあなたへ

今日が、今の会社での最終出勤日でした。

お別れと感謝の気持ちを込めて、今まで僕が使ってきたパソコンをウェットシートでキレイに拭きました。

会社の先輩に「すっごくキレイに拭くね」と言われたので、「戦友ですから」と答えました。

このパソコンは、僕のシステム嫌いを克服してくれた「二代目」です。

一代目のパソコン君は、去年末のOS入れ替えで廃棄処分になってしまいました。

時間がなくて拭いてあげることができませんでしたが、廃棄箱に詰めるときに「ありがとう」の魂を込めました。

キレイに拭くのは、次に使っていただく方への配慮ですが、それと同時に気持ちを込めることが大切です。

一緒に仕事をしてくれた労をねぎらうのです。

2台のパソコンたちは、組織に立ち向かう僕をずっと支え続けてくれました。

僕のコンピュータコンプレックスは、このパソコンたちによって得意分野に変わりました。

全てをキレイに拭き上げてパソコンを見た瞬間、僕との距離がグッと縮まるのを感じました。

物にも、魂が宿っています。

生き物も物体も、量子物理学のレベルまで掘り下げると、振動・波動の概念になります。

行き着く世界は、同じなのです。

「美味しいご飯を作ってくれて、ありがとう」

「幸せをくれて、ありがとう」

「信じてくれて、ありがとう」

色々な「ありがとう」があります。

二代目君、共に闘ってくれて、ありがとう。

終業時刻になり、デスク上の戦友に別れを告げると、一人、僕を見送りにきてくれた人がいました。

この組織に立ち向かうと志を同じくした、僕の唯一の戦友でした。

by You