言語認識。

親愛なるあなたへ

今から話すことは、ちょっと信じられないかもしれません。

「痛み」についてのお話。

実は、動物は痛みを感じません。

野生の弱肉強食で痛々しい場面がありますけれど、動物は痛みを感じない。

鳴き声をあげるけど、痛みは感じていない。

何故なのか。

痛いというのは「言語」によって構築されます。

人間が痛いと感じるのは親や周りが子供の痛々しいのを見て「痛かったね〜」と言う。

膝をすりむいて泣いてかまってもらえると、脳は「ああ、これは泣いてかまってもらえるほどのことなんだな。これが痛みなんだな」と学習する。

では野生の動物はどう感じているかというと、たとえば足が折れてしまったら生理学的にビリビリとする電気信号が伝わってきて「歩きづらいな」とは思うけれど、痛いとは感じない。

痛いと感じていないから足が折れても一生懸命逃げよう、歩こうとします。

歩けなくなるのは痛いからではなく、生理機能的に歩行に耐えられなくなるから。

鳴き声をあげることもあるけれど、ビリビリとした電気刺激によって反射的に声が出てしまう、ということになります。

ではペットとして飼われている犬や猫はどうなのかというと、これは痛みを感じています。

それは、人間の言語に非常に近いところに接しているから。

要するに、言語をしゃべれるかしゃべれないかではなくて、言語とどのくらい近い位置に存在しているか、ということです。

言語と全く関係ない隔絶された野生の動物は痛みを感じない、ということ。

痛みだけでなく全ての感覚は言語によって定義されます。

それだけ言葉はすごいものだ、ということですね。

by You