効率化はいいことだ。

親愛なるあなたへ

人間の嫉妬の一つに「効率化」があります。

みなさん「効率がいいに越したことはない」と思っていますね。

ところが、自分が考えもつかなかった効率化を他人がやると「悪く」見える。

何故かずるく見える。

たとえば、最も分かりやすい例が「効率よくお金を稼ぐこと」。

そんなに肉体労働をしていないのに稼いでいる人が「悪く」見える。

恋愛でも彼女がいるのに他の女性と要領よく遊んでいる人も「悪く」見えるかもしれません。

自分は「真面目に」仕事をし、「真面目に」付き合っているからですね。

そんな「手抜き」では人や社会がダメになると。

他の人にしわ寄せがいくと。

みなさんそう思っています。

今はSNSやテレビチャットで瞬時にメッセージを交換したりどんなに遠くでも相手と対面できる時代になりましたけど、昔電話のない時代がありました。

こんな話があるのですね。

電話が登場した当時。

「面と向かわずに話をするなんて人とのつながりが薄くなる」「経済が落ち込む」「こんなものは社会悪だ」

冗談みたいですがそういう世論と社会現象があったのです。

人間関係とコミュニケーションと経済について多くの人が「真面目に」考えていた。

では、実際電話が登場してどうなったかというと、お互い予定を合わせやすくなったから、逆に人と人が会う機会がそれまでよりずっと多くなり経済効果は何と上がってしまったのですね。

それは手紙をやりとりしたり、電報を打ったりしてやきもきする時間が短縮された。

すると相手の予定が分かればより濃厚なスケジュールがたてられるから「みんなハッピー」なわけです。

効率化はいいことです。

効率のいい人は、ハッピーなアイディアを世間に提供しているようなもの。

効率化を考える人は全員がものすごい社会貢献をしています。

「しわ寄せがいく」と思っているのは自分たちが考えないからですね。

全ての効率化は素晴らしいことです。

by You