不思議な線香の火。

親愛なるあなたへ

「特攻平和観音堂

知覧平和会館に隣接するこのお堂は終戦の10年後、1955年(昭和30年)に建立されました。

本堂に安置されている金剛像の胎内には特攻隊員たちの芳名を謹記した巻物が奉蔵されています。

当お堂の前では毎年5月に慰霊祭が開催され、御遺族や関係者の方々が全国から集まり冥福を捧げれらます。

このお堂の前に「常香炉(じょうこうろ)」があります。

お寺にある「線香を立てる場所」。

ライターでしばらく火がついた状態の後、手で払って煙にしてから捧げます。

ところが、不思議なことに常香炉に立ててしばらくするとこのお線香がまた燃え出したのですね。

何回手で払っても同じ。

私はお墓参りによく行くのですがそれでもこのような現象は初めてで驚きました。

科学的にはおそらくお線香が「束になった」ものだったので、その本数や材質などから「内部熱がこもった状態」になっていた、などの理由はあるのかもしれません。

しかし、とても不思議な火でありました。

この歴史を語り継いでいかなければならない、そんな火であったように思います。

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