一巡という魔法。

親愛なるあなたへ

丸14年以上お世話になりました大阪も残るところあと2週間弱。

計4箇所の地区にお世話になりまして、本日は旧住所のお礼巡りに行ってきました。

全て大阪市内でして、東淀川区鶴見区此花区、そして現在の西区ですね。

東淀川区が東なのに何故か市内で一番「北」にあり、一番「東」は鶴見区、そして一番「西」は此花区で、西区は一番西じゃないという謎配置であることに今気が付きました。

一番「南」だけ住んでないですね・・残念・・(「住吉区」になるのでしょうか)

お礼巡りはそんな大したことでなく、住んでたマンションに行き、外壁に手を当て目を閉じるという怪しい行為を数分で終わらせ、マンションを撮るというさらに怪しい行為を一瞬で終わらせ、近くの氏神様へゆっくりお参りするというものです。

結構ショックだったのが大阪に来た最初にお世話になった東淀川区の住まいが、住んだ期間が短かったのと色々バタバタしてたせいもあって、自宅の場所はおろか、街の風景までが全く記憶から飛んでおり「こんなだっけ!?」「こんな道順だっけ!?」とスマホ片手にオロオロしてしまいました。

その姿を地元の方にチラチラ見られ不馴れな様子から完全なアウェー感丸出しで進んでいったのですが、終始「住んでましたよー」「仲間ですよー」という心の叫びが伝わっていればよいのですが・・。

そんなこんなで過去の思い出を思い出しつつ、一巡してくると何だかすごくスッキリしました。

これで心置きなく大阪を後にできる。

「立つ鳥後を濁さず」ではないですが、何か一つケジメをつけた、そんな感じがします。

よく「四国八十八ヶ所巡り」「西国三十三所巡礼」といった、お遍路(へんろ)と呼ばれる霊場修行がありますけれども、それをされた方の感想を本で少し読んだことがあるのですが「本当に口では言い表せない」のだそうです。

もちろんそれは非常に困難な修行を達した、というところから来るものであり苦しみの先にある開眼の部分が大半であると思うのですが、加えて「一巡」という、なにかその概念に一つ魔法のようなものがかかっているのではと感じたのですね。

巡、周、円、輪という概念は「最初と最後がつながる」ことで新しい流れが生み出される。

最初と最後をつなぐことで加速されたエネルギーが外へ放出される。

科学の世界でも似たような実験があり、「加速器」という大きな円形の機械の中を素粒子がグルグル周回することによりエネルギーを上げていき、高エネルギー同士の素粒子を衝突させる、というものがあります。

年齢もそうなのでしょう。

60歳で干支が一回りするという「還暦」も、そのときに見える世界がきっとあるでしょう。

時の流れに関してもよく1年、5年、10年、などと言いますが、それ以外に干支の「支」の部分(子、丑、寅・・・)は12で一回りなので「12年」、あと気学の世界ではそれと九星との組み合わせの一巡り「36か月(3年)」などと言ったりします。

身のまわりにある「一巡り」という概念に着目してみる。

すると、ちょっとした奇跡を体験できるかもしれません。

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