最高の挨拶は、そこの商品を味わうことです。

親愛なるあなたへ

今日、オリエンテーションのために次の職場へ初めて伺いました。

転職先は、飲食店です。

そのお店の企業精神、マナーなどの講義を受けてきました。

店長は、独立して10年間、お店を切り盛りされている方です。

初めてお会いしてお話したときから、人生における考え方に同じ波長を感じました。

店長が話されていることを、一つも聞き漏らさないよう、細かくメモしました。

サービスとは何か、商品価値とは何か、最高のクオリティーとは何か。

サービス精神は、哲学です。

目に見えない世界を追求します。

飲食業でも、提供するのは「モノ」ではありません。

「満足」です。

「満足」とは、味だけではなくて、接客を含めた総合的なサービスです。

お客様は、もしかしたら他に美味しいものを食べられたかもしれない、もしかしたらもっと有意義な時間の使い方があったかもしれない、にも関わらず、自分のお店に足を運んで料理を味わってくださっている、その想いに対する「感謝の念」のことです。

僕も、飲食業界でアルバイトとして働いたことがありますが、そこまで深く考えたことはありませんでした。

僕の人生に新たな一ページを開いてくださるこのお店に、最高の挨拶をしようと思いました。

そのお店で、一番人気のメニューを頼みました。

「モノ」ではなく、僕がこれからお店で働くための「満足」をいただきました。

精算するためにレジに行くと、これから同僚となる女性が「店長からだそうです」と、僕が差し出したお金をそのまま返してくれました。

僕が「ごちそうさまでした」というと、店長は何もおっしゃりませんでしたが、僕への心遣いが、表情に表れていました。

僕が、初めての出社で学んだことは、店長からの「感謝の念」でした。

僕も、僕が作った料理を召し上がってくださるお客様に、精一杯の「感謝の念」をいっぱい、いっぱい送り届けたいと思います。

by You