親愛なるあなたへ
今、素直に謝れない大人が増えています。
間違いを犯したり失敗したときに、「ごめん」の一言が言えないのです。
メンツがあるからです。
「メンツ」というのは、かっこいい言葉のようで、実は全然かっこよくありません。
あの人、いい年してこんなことも知らない、こんなことができない、と周りから言われる恐怖心のことだからです。
「メンツ」とは、単なる言葉の綾で、すり替えなのです。
それに気づいていない人が大勢います。
「メンツ」を立てることが、年下への教育だと勘違いしている人もいます。
でも、謝ることを忘れた大人に、子供はついてきません。
子供の目は純粋なので、メンツという言葉の裏に隠された嫌らしさを見抜きます。
それを見抜くと、「こんな大人にはなりたくないな」と思ってしまうのです。
子供がカッコイイと思う大人は、どんなに小さなことでも、しっかり謝ることができる大人です。
勘違いで叱ってしまったのであれば、「勘違いだった。嫌な思いさせて、ごめんな」でいいのです。
TVでよく流れている、中身がカラッポの謝罪ではありません。
言葉に、自分の気持ちを込めるのです。
謝ることも、言霊ですから。
謝ったことで子供から非難を浴びせられても、恐れることはありません。
子供は、口では「ほらぁ〜やっぱり〜。ひどいよ!」と言ったり、陰口をたたいても、潜在意識の中では「素敵だな」と思っているのです。
5年後、10年後に「ああ、あの人があの時自分に謝った勇気は、すごいな」と感動するのです。
自分が謝った成果を、相手にすぐ求めないことです。
僕も先日、仕事先で勘違いで年下の人を叱ってしまい、トラブルになりました。
でも、同僚から経緯を聞いて勘違いだったことが分かると、翌日、その人にすぐに頭を下げました。
相手は、7歳年下の女子大生でした。
僕の場合は今回たまたま7歳しか歳が離れていませんでしたが、相手が小学生でも、幼稚園児でも、同じことです。
年下は、年上が謝る姿を見て、学んでいきます。
「きちんと謝りなさい」と一方的に言葉を押し付けることではないのです。
僕のブログにコメントをくださった神様の言葉が、今回の体験で、身にしみました。
「オレが悪かった、すまん」とスパッと頭を下げて、その後もきちんと叱ってくれる大人を、みんな求めているのです。
by You