自分が主体になれば、相手のミスに優しくなれる。

親愛なるあなたへ

人間はミスをする生き物です。

どんなに注意していても、ミスをするものなのです。

それを防ぐために、システムが存在します。

でも、システムも手段の目的化になってしまうと、そこからミスが起こってきます。

ミスはしないにこしたことはありませんが、人間もシステムもミスをするものだ、という前提に立つ人と立たない人では、緊急事態のときの態度が違います。

ミスという前提がない人は、トラブルが起こるとすぐに怒鳴り散らします。

誰が悪かった、という魔女狩りを始めるのです。

怒鳴り散らして犯人捜しをしているのは一見的を得ているようですが、実は自分自身が主体になっていない人なのです。

自分が主体になれば、ミスが起こっても慌てなくなります。

僕は税金を含め、お金に関することは確実にチェックしています。

ですから、万が一役所が間違っていても、「こうなっていますよ」と冷静に指摘することができます。

自分が主体になるためには、勉強しなければなりません。

トラブルで怒鳴り散らしている人は、勉強していない人です。

完全に相手任せになるから、文句になるのです。

リーダーはリーダーとしての仕事があるので、部下の末端の仕事までいちいちチェックすることはできません。

その代わり、リーダーは自分の座標でシステムをチェックしていくのです。

もし部下にミスがあって、それを上司が気づかなかったら、システムに問題があるのです。

ダメな上司は「何でこんなことになった」と感情論でブチ切れてしまいます。

でも、自らが主体となっているリーダーは「どこが悪かったんだろう、こうしたらいいのだろうか」と冷静に対応することができます。

自分が主体となるのは、相手を信頼しない、ということではありません。

管理と信頼は、まったく別の次元の話です。

信頼があるから仕事をはじめとしたあらゆる関係が成り立ち、その中でミスがないようスムーズに流していくために、管理していくのです。

管理職というのは、既に出来上がったシステムを番人のように守って動かないイメージがあります。

でも、本当の管理職とは、システムを更新し続ける人のことです。

真のリーダーは、自分が主体になって、常に走り続けている人なのです。

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