親愛なるあなたへ
避けられない災害、残虐な事件、凄惨な事故。
この世には筋の通らない、不条理な出来事が山ほどあります。
何も悪いことをしていないのに当事者となる場合も多くあります。
そのとき、宇宙のシステムに疑いを向ける。
「何故神様はこんなことをするのだろう」
私も思います。
それが「前世因果論で理屈通りだ」、と言われても納得することはできない。
それが人間の感情なのです。
だから、未熟な私も、それについては死ぬときに是非神様に聞いてみたい。
「神様、何故このような出来事をお認めになるのですか」
でも、それで犯人を遠くの人間が糾弾したり、神様を呪っても、そこに意味はないのです。
何故かというと、我々は全知全能ではないから。
我々人間の領分では理解できないこの世のシステムがある。
前世因果論などと、軽々しく口にするものを遥かに超える何かが。
「罪を償ってほしいとは思いません」
「ただ、犯人の内臓を引きずり出してやりたいです」
遺族の方はおっしゃられます。
被害者や遺族の方のお気持ちは責められるものではありません。
そこに宇宙的な意義を唱えるものでもありません。
この世は不条理の塊である。
ただ、認めるしかない。
それを認めた上でそこから前に進むとき、それが少しづつであっても、膨大な時間がかかったとしても、どこかで何かがふっと降りてくるのだと、無理やりにでもそう思うようにしています。
by You